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偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

最終兵器彼女 THE LAST LOVE SONG ON THIS LITTLE PLANET

(公式サイト)


べ、別に原作のファンだから観に行くわけじゃないんだからね!!
ちょっとネタとして観に行ってみようかな、と思っただけなんだから!!

(ツンデレ風に)


と言うわけで行ってきました。以下感想など。
気が向くままに書いていたら物凄い長文になってしまいましたよ。


とりあえず、
ごめんなさい上の発言は嘘です


確かに映画館に行くまではそう思っていた、というか上映情報調べたら休日ですら1日2回(しかも朝一番とレイトショーのみ)しか上映していなくて2/10には上映終了と言うあまりの不遇ぶりに違う意味で興味が沸いてきたくらいでした。


しかし実際に映画を見て気づいたのは、実は俺は最終兵器彼女(漫画版)の大ファンだったという事。
最後にまともに読んだのは既に2年以上前のはずなのに、相当細かいシーンまで覚えていて「あのシーンが無い」「あの台詞がない」「シュウジ役の俳優が眼鏡かけてない」等々原作の事ばかり考え続けて上映時間の2時間が過ぎてしまいました。
あまりにも原作に対する感情が大きすぎて、正直まともに一本の映画として評価が出来ない状態ですよ。


原作で1番好きなシーンである1巻で2人で夜の展望台から街を見下ろすくだりを映画でやられた際には、眼はスクリーンを見てるんだけど脳内で展開されているのは漫画版の同じシーンという異常な状態に陥って独りで漫画版思い出して感動してました。
ある意味究極の脳内補完ですね。


とはいえ、家に帰ってからもう一度漫画版を通読してみても高校生の時に初めて1巻を読んだ時ほどの衝撃はもうありませんでしたけど。
今よりもう少し純粋だったあの頃に触れたからこそこれほど心に残っているのであって、もし今この歳になってから初めて読んだらあれほど楽しめはしない気もしますね。




で、映画版の内容について言わせてもらえれば、
「兵器な彼女」「戦争で崩壊する日常」という特殊状況下での恋愛と葛藤(1〜2巻・6〜7巻)と、彼女の親友とか先輩とか親友とかいろいろ巻き込んだドロドロ恋愛劇(3〜5巻)が車輪の両輪のようにあのお話を構成していると俺は思っています。
が、映画では2時間に収めなければいけない関係上ドロドロの部分がほとんど切られ、「体はどうであろうと恋していさえすれば人間なんだ」的部分のみがクローズアップされたお話になっているのに違和感が。


いや、原作を完全に再現する事が素晴らしい映画化の条件だなんていうつもりはさらさら無いですけど、そういった方向に走るのなら1巻・2巻辺りでやってたほのぼの学校生活しっかり描けと。
追い込まれたシーンばかり連続で見せられてもなんだかなぁと言う気分です。


そして「THE LAST LOVE SONG ON THIS LITTLE PLANET」(サブタイトル) 「この星で、最後のラブストーリー」(漫画版キャッチコピー)が比喩じゃなかったのかと仰天した漫画版のラストシーンから大幅変更されていたのも驚き。


あのハッピーエンドに見せかけた最悪のバッドエンドな漫画版ラストは賛否両論はあるとはいえ「恋する二人さえ幸せなら世界なんてどうだってもいい」という作品テーマを端的に表現していると思うんですけどね。
映画のようにあんな安易な自己犠牲で締めくくられても困ります。



と、ここまで書いてから冷静になって考えてみると、シュウジとちせの2者間の関係のみを取り出し再構成しようとしたはいいものの、原作のエピソードに引っ張られてなんだかよく判らないお話になってしまったと言うのが結局のところ真実なのではないかと言う気がしてきました。
俺には無茶苦茶納得がいかない映画版のあのラストも、そこまでの話の持って行き方次第ではある程度見られる物になったのでしょうしね。


現状では原作ファンにはあまりお勧めできませんし、原作知らない人にも映画だけでは話が良く判らないだろうのでお勧めしません。
ネタ映画としては……俺の隣に居た人が終始鼻で笑いながら見てたのでお勧めできるかもしれませんが、正直突き抜けた面白さは無いのでそういう方向でもいまいちかも。



そんななか唯一の満足と言えば前田亜季のちせを見れたこと。
公式サイトの写真や予告編から受ける印象ではなんとも微妙だったのが実際に動いているのを見ると一変、まさにリアルちせ


メガネ男子なシュウジ役の俳優は眼鏡掛けてなかったり(しつこい)と、役者さんの見た目を漫画の絵柄のイメージに合わせようとしている訳ではないのにちせ役の前田亜季だけは異常な再現度。
特に髪型が高橋しんのあの絵柄のイメージそのままでした。ヘアピン等々芸が細かすぎです。


あとはもう少しドジっぽい動き(なんだそれ)とおどおどした喋りを追加してくれれば完璧だったんですけど、現状のままでも十分「ちせ」してると思います。


なんにせよ一緒に見に行った友人(これも原作ファン)の「俺は交換日記のページ下のクマさんマーク完全再現してるだけで全て許せる」発言には勝てませんけど。
アンタ漢だよ……