偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

「試作機」の実戦投入燃え

ガンダムとかで試作機より量産機の性能が低い件について、よく「量産機のほうが性能いいに決まってるだろ」と十年一日のツッコミを入れる人がいるけど、あれはモーターショーにおけるコンセプトマシーンと市販車の関係でどうだ、とか。

そもそも量産に向けてのデータ収集を目的として製造されている試作機をおいそれと実戦投入するなよ、と言うのが性能云々以前に言われていそうな「野暮なツッコミ」でしょう。
が、この「試作機を実戦投入」という行為は例は少ない上に特殊な状況に限られるとはいえ全く皆無なわけではないんですよね。
有名なところでは12.8cm61口径自走砲架あたりかな。
というか世界に2両しかないのに前線に送るなよ。整備とかどうしてたんだろう。


他にも、当時最新鋭の戦闘機を装備し所属するのは勲章持ちのエースパイロットばかりの部隊とか*1、試験場で試験中だった制式化前の車輌をかき集めて試作機ばかりの防衛部隊編成*2とかそれなんてアニメといわんばかりの展開が戦史を紐解けば数有ります。
とかく負けかけの国の軍隊の無茶苦茶さは常識を超えてます。


事実は小説より奇なりとはよく言いますけど、「軍事的常識に照らしてありえない」とけちをつけられた設定が調べてみると歴史上に実在した場合どうすればいいんでしょうね?
これは例外だと切って捨てればいいのか。

そもそもフィクション作品の「リアリティ」にそういう事を持ち出すのがお門違いだという気もしますが。(これは元ネタ記事でも言われてますね)

*1:JV44

*2:クンマースドルフ戦車試験場防衛中隊