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偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

「ヤンデレ」に関する未解決の問題への俺なりの解答

第4回 属性別選手権 "ヤンデレ"級 ヤンデレ属性キャラNo.1をきめよう。
ヤンデレ大全やオンリー即売会・ゲームなんかも盛んになってきたと思えばこんな企画が。
ニコニコ動画で投票を行うというのは新しいですね。
コメント履歴を見たら桂言葉@School Daysや芙蓉楓@SHUFFLE!で埋め尽くされていて噴きました。これがアニメ化の力か。


そして、偏読日記@はてな - 「ヤンデレ」の定義付けで取り上げたid:Kttosnjtn氏の「ヤンデレ論」に「未解決の問題」なんて項目が出来てました。

ヤンデレ好きの間で話題になってる話やヤンデレ物の可能性を取り上げてみた. 二項対立の構図になることが多く,そもそも結論が出そうにない話であることも. そこを敢えてアレコレ考えて色々楽しむのもよいかと.

Kttosnjtnの日記 - 未解決な問題など.

なかなかに興味深い論点が提示されていたので、俺なりの解答を提示してみました。
これが絶対と言うわけではありませんが、いち「ヤンデレ」愛好家からの意見と言うことで。

(無茶苦茶長くなったので「続きを読む」記法で)



1.ギャップ?それとも同時?
可愛らしいときと病んだときの落差が好きという人がいる.
病んだまま愛してくれることを望む人がいる.
どちらも同じキャラクターを指してることがあるのに,どうして違うのだろう?
もちろん,どちらも良いじゃないか,と言う人もいるだろう.
でも,もしかしたら,どちらかが真のヤンデレに近いのかも?? どっちが良いなんていう結論は出ないかもしれないけど, 自分が何故ヤンデレを好きなのかを知る良い機会になるかもしれない.
(実は,この問題は本腰を入れて考えると色んな話に派生する)

Kttosnjtnの日記 - 未解決な問題など.

可愛らしいとき→病んだ時、の落差を楽しんだ上で、病んだまま愛してくれるのを望むのは駄目ですか?
俺個人の好みとしてはギャップ型の方がいいですね。
「あの可憐な娘がそんな事を!」みたいな。
というか、いきなり登場時から「病んで」いるキャラクターを魅力的に描写するのには相当な腕が必要だと思います。
……あ、でも我妻由乃@未来日記なんかはこの範疇に入るのか。

2.これぞ真のヤンデレらしさ!(を探求する)
例えば,女1,女2,男,の3人の組み合わせの或る物語を考える.
この物語は男の視点で語られているとしよう.
ここで女1は"女2"が好き.でも男が女2にひどい事を言ったりする.
だから女1は男に対して黒化する.
さて,これをヤンデレと言うか?

Kttosnjtnの日記 - 未解決な問題など.

これを指さずして何を「ヤンデレ」と言いましょうか?個人的には全然OKです。
「デレ」る相手が男でなかろうと、想いの深さ(重さ)なんかをきちんと描写していけば魅力あるキャラクターにすることは不可能でないと俺は考えています。
むしろ「デレ」る相手は主人公(男)限定というのは、「作品内に出てくる女性キャラクターは全て主人公のことを好きでなければならない」的主張と通じるものを感じて俺はあまり好きになれません。

3.傷つける対象は?
端的に言おう.
黒化の果てに好意を寄せる相手そのものを傷つけることはアリなのか.
いくら病んだ行為は愛情を意味するとはいえ,「自分の」生命を
奪うような対象はダメじゃないのか.
いや,本当にそうかな?
よく考えてみろ.そんな恋愛を味わえるのはヤンデレだけじゃないか.
架空の話にマジになる必要はない.死の間近のエクスタシーは最高だ.
………さて,どちらの立場がお好きですか?

Kttosnjtnの日記 - 未解決な問題など.

有りだと思います。
現実でそんな事態になったらもちろんどん引きでしょうが、あくまでもこれは架空のお話。
「想いの深さ(重さ)」を表現するのに手段の一つとして有効なのではないかと。

4.流血は可か否か.
そもそも流血してしまうのはどうなのか.暴力性ばかりが病むことじゃない.
空鍋回すのは暴力でない.
鍋が擦れて可哀相です!とかいう人は多分そんなにいないだろ.
でもこれは十分病んでいるシーンだった.
というわけで,誰も物理的に傷つけない病んだ行為について思いめぐらしてみましょ.

Kttosnjtnの日記 - 未解決な問題など.

流血に関してはいまいち否定的です。

とかく見た目に派手でわかりやすいので、逆に易きに流れて「流血さえあればヤンデレ」の様な方向に流れて行きがちなのが難点。

とかく「ヤンデレ」の流血シーンとして話題になりがちな桂言葉@School Daysも、序盤の可憐で女性らしい姿が思い詰めて狂気に至り、その結果としてのあのラストシーンだからこそ萌えるわけで。
まず流血ありきではなく、過程や人物をきちんと描くと言うことが先にあるべきでしょう。
結果として流血の事態に至っても、それまでがしっかりしていれば受け入れられるというか。

5.ヤンの方向,デレの方向,そして物語の視点.
病んだ態度は誰に向けられるものなのか.
それが泥棒猫(あの女,と読む)の場合,嫉妬・修羅場系であって
ヤンデレじゃないと否定できそうなのも確か.
しかし,ヤンとデレの方向が同じ時,例えば未解決問題3にあるような
愛する人間を傷つけるのか?という問題が発生し得るのも確か.
ヤンデレの持つ,これらの方向性はどうあるべきなのか?


そして,おまけ.
物語の視点(主役)とヤンデレのデレる対象は一致すべきか,否か.

Kttosnjtnの日記 - 未解決な問題など.

方向性に関しては、むしろ「そちらに向かう理由」がきちんと存在すればどちらに向こうがいいというのが俺のスタンス。
嫉妬・修羅場系のほうが理由を作り易いという意味では好みですね。
そうでない場合「ただのおかしい人」との差異を出すのが難しくなりそうなので。
視点に関しては一致しなくてもOK。これは問題1の「女1→女2」でも良いかということと繋がります。

7.ハッピーエンドの可能性.
ヤンデレ物が一般化するためのブレークスルーポイントの一つと思われる.
ハッピーエンドと言っても皮肉な意味でなく本当の意味で.
そんなのアリか?と疑問を持たれることが大いに予想されるが
おれも気持ちは,よくわかる.
ただ,バッドエンドばかりなのは,ちょっと心が痛むというか…….
つまり仮性ヤンデレだったというオチだが,病んだ女の子を
献身的な愛で救うというのは美しい話になるかも.
まあ,多分いろいろな事情でムリだろう.
ならば逆に有効利用だ.
ハッピーエンドになると見せかけてバッドエンド直行.これで万事OK.
……うーん.やっぱり,そうなるぐらいなら最初っからハッピーエンドを
予感させない方がマシかな.

Kttosnjtnの日記 - 未解決な問題など.

これはかなり難しいですね……
が、いわゆる「鬱ゲー」が世間をにぎわせた頃にはアンハッピーエンドばかりだったわけで、ハッピーエンドの存在は必然ではないのではない気も。
そもそも「ヤンデレ」関連で普通の意味でのハッピーエンドを達成した作品がかなり少ない気がするんですが。

8.ヤンデレのデレる相手のヘタレ具合とヤンデレの沸点.
スクールデイズの主人公こと,m(ryはヘタレ皇帝の名を欲しいままに
してるわけだが(ごめん,"異次元からの侵略者"でした)
主人公のヘタレ具合がヤンデレ物を楽しむ際の障害にならないか不安.
例としてあげたm(ryはネタとして完成された感じもあるけど,
そのレベルまでに到達するのは大変なことだ.
(特にヤンデレものは主人公のヘタレさが黒化する原因になり得る点に注意!)
そして逆にヤンデレ側の話として病んでしまう理由が薄いと
異常に沸点が低いように思われないかと懸念している.
今のところ,ヤンデレ物を楽しむ人は病んだシーン目当てだからいいが,
慣れてきたとき,ヤンデレ物を楽しみ続けるかどうかは病んでいく過程の
上手さが決め手になるのではないかと予想する.

Kttosnjtnの日記 - 未解決な問題など.

過程の上手さが重要と言うのには激しく同意。
ヘタレ主人公は黒化させるのが楽でいいんですが、下手を打つと受け手からの共感を失う危険性をはらんでいる訳で。
むしろ凄くいい奴なのに「病んだ」ヒロインばっかり寄ってくる作品をちょっと見てみたいです。
……あ、もしかしてこれも「未来日記」が実現してる?

9.ヤンデレ物を楽しむ時どんな音楽を聞くか.
別に未解決問題とかいう意味でなく,ただの話題としてw
時々そういう話をしてる時がある,ということで取り上げた.
話題がなくて,しょーがない時に振るのもいいかもしれないけど
そんなにしょっちゅう話すことじゃねえw

Kttosnjtnの日記 - 未解決な問題など.

これはCoccoで決まりでしょう!
デビュー曲「カウントダウン」の歌詞が既にやばすぎる。

10.吊り橋実験的な何かに関して.
手前味噌で申し訳ないが,恐怖と恋愛感情をごちゃまぜにしてないか?という
疑問にハッキリとした否定を与えておくことは自分がヤンデレ好きである
理由を明確にすることになる.
ちなみにヤンデレの良さとしてあげた2番目の理由のことです.

Kttosnjtnの日記 - 未解決な問題など.

「そこまでされて好きといえるのか」「それは本当に愛情なのか」と言うのは実に深い問題です。
俺自身、吊り橋理論と違うのかと問われるとはっきり否定することが出来ないんですよね……
そのあたりに「ヤンデレ」愛好者を読み解くの真髄があるのかもしれません。


ここまで書いていて実感したのは、俺がとにかく「過程の描写重視派」だと言うことですね。
なので「問題」に対する意見も結局「病む過程をうまく描いていればよい」に全て行き着いてしまいます。
この辺は他の愛好者の方々の意見も聞いてみたいなぁ。



にしても、最近どうもこういう風に概念としての「ヤンデレ」を弄びすぎ、言葉様の高笑いや楓の空鍋なんかに心躍らせた(びびって心臓バクバクとも言う)した当時の気持ちを忘れつつあるのは愛好家として少々不味い領域に入りつつある気がします。
中途半端な評論家気取りとでも言いますか。

そろそろ「やんデレ」が通販で届きますし、「止マナイ雨ニ病ミナガラ」も9月末には完成する予定との事なので、一人の愛好者として新鮮な気持ちで新規作品に触れて昔の萌えを取り戻したほうがいいのかもしれません。


<関連リンク>
偏読日記@はてな - 新ジャンル「自称ヤンデレ」
偏読日記@はてな - 萌え属性「ヤンデレ」関連の歴史をまとめてみた
偏読日記@はてな - 「ヤンデレ」の定義付け

ヤンデレ大全 (INFOREST MOOK Animeted Angels MANIA)

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