レジンキャストミルク(2)
- 作者: 藤原祐,椋本夏夜
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/01
- メディア: 文庫
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「化け物、か」
「だったら覚えておけ。・・・今の僕の姿が─非日常に足を踏み入れるってことだ
逃げた先に楽園でもあると思ったか?
此岸を捨てて彼岸に逃げれば全て解決するとでも思っているのか?
川を泳ぎきる(日常を生きる)覚悟も無いのに、彼岸の花を摘もう(非日常に足を踏み入れよう)とするからだ」
学園異能バトル*1系ラノベの一翼を担うこの「レジミル」
が、異彩を放つのはその手の話にありがちな非日常に戸惑うヘタレとは程遠い、異常に醒めて沈着冷静な主人公と容赦ない展開。
一巻の虐待とかあの辺りの話はちょっと「悪役」を作るのに無理してる感がありましたが、今回のはやるせないですね。
そしてかなりメインキャラに近い人物があっさり死亡して驚き。
復活の見込みはあるようですが、普通あの立ち位置の人物を殺すのはシリーズのもっと後のほうでなですか?
「異能を持つこと=人格に何らかの欠落を抱えること」な世界観上、どこか「壊れた」人物ばかりのなかで唯一の清涼剤にちかかった一般人の幼馴染も2巻ですっかり巻き込まれて非日常の側にやってきてしまうし、どんどん逃げ場がなくなって行くこの感じがたまらない。
ちなみにルビ芸に関しては今回も健在。
「無限回廊(エターナル・アイドル)」「全一(オールインワン)」くらいまでは英語読みということで納得できましたが、「欠陥群体(躁鬱障害)」「拒絶症候群(レベル5)」辺りになると既にルビの域を超えています。
一体どちらを読んだらいいんだ。
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