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偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

ハチワンダイバー(5)(6)

感想

ハチワンダイバー 5 (ヤングジャンプコミックス)

ハチワンダイバー 5 (ヤングジャンプコミックス)


ハチワンダイバー 6 (ヤングジャンプコミックス)

ハチワンダイバー 6 (ヤングジャンプコミックス)

「君の"読み"の深さは相当なものなんだろう。だから随分先まで"見切って"自信を持って指してる」

「だが、君が読んでいるのは常に"王道"」


「『次の一手』の問題集を解き続けるような将棋、答えは正解でも」

「『勝ち』は別」

コマ割りというか流れの作り方というか、構成の上手さが悪魔的なレベルにまで達していて心底驚愕。

前々からそういった「魅せ方」のかなり上手い人でしたけれど、5巻前半のVS斬野戦の下りを筆頭に5・6巻ではその構成力が更なる高みに到達しています。


「物語の登場人物は言い間違いをしない問題」とも関わりますけど、「ハチワンダイバー」の登場人物たちは普通に言い間違うし常に「正しい」行動を取るわけでは全くありません。

前述したVS斬野戦の主人公の言動なんてはっきり言って支離滅裂としか言いようのないものです。
が、それなのに彼の言いたいことから心情まで全て理解できるし、だからこそ混乱して舞い上がっている彼にシンクロできると言うもの。
あの辺りは本当に引き込まれすぎて読むのを止められませんでした。

一歩間違うと繋がりがなく理解しづらくなってしまうところをギリギリのところで踏みとどまり、逆に「人間臭さ」の表現に昇華させているといういのが上手すぎる。

この構成の見事さが、これまで同様にやたら"力"のある台詞回しに支えられた瞬間そこにあるのは紛れもない傑作。将棋を全く知らなくても面白いのではないかなこれ。


それにしても、混乱する主人公に冷静にツッコミを入れている5巻104ページの斬野には素で噴いた。
一言だけの呟きとはいえ、まさに絶妙のタイミングのそれは威力が絶大すぎました。
あのくだりで笑わない人はいないと思うんだ。


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