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偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

葉桜が来た夏

感想


琵琶湖に突き刺さる「十字架」、「十字架」に乗って到来した女性型異星人アポストリ、彼女達と人類が混住する彦根居留区、人ア融和の為の「共棲」システム。
このあたりのSF世界観はそこそこ良く出来ているし、そういった異質な状況が只の田舎町である彦根の風景と合わさったときに生まれるギャップの面白さとでも行ったものは確かにあります。

……が、逆に人物が弱いと言うか、キャラが世界観負けしているように感じるのもまた事実。
そういった世界観やなにやらは全てうっちゃって、むしろ徹底的に「葉桜かわいいよ葉桜」 つまりキャラクターの魅力で押し切ってしまえばよかったのでないかと言う気もしてなりません。ツンデレ女性型異星人とミステリアスな小動物系クラスメイト、過去にトラウマを抱えた主人公の組み合わせでラブコメでもやればいいんだよ!!


・・・と暴言を吐いてみましたけど、あえてこういった判り易い(悪く言えば読者に媚びた)展開を避けているような感もあります。主人公と葉桜の関係も色恋でなく異種族間理解の要素がかなり濃いし、もう一人のヒロイン灯日の「君に興味があるんだ」も予想の斜め上を行く展開。
ラノベ的キャラクター配置で、その実は本気のファーストコンタクトSFをやろうとしてどっちつかずのものになってしまったと言うのが一言でまとめた感想ですね。