偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

「とらドラ!」小説版1〜7巻+スピンオフ 計8冊一気読み

とらドラ!1
とらドラ!1

2月末にまとめ買いしてから少しずつ読み進め、2週間掛けてアニメで一気に観た分(19話クリスマスパーティーまで)を読了し、更に外伝のスピンオフ1とコミック版1〜2巻も読了。

ああそうさ、俺は狂ってるよ。でも、こんなに濃厚な「楽しい」時間を過ごせるのならいくらでもおかしくなって結構さ。
参考:「とらドラ!」1〜19話を3日間で観た - a-parkの日記@ついったー部



アニメで展開をあらかじめ知っていても、いや、だからこそ小説で描写が増えたからこそ別の面白さが。
ラノベ的・ラブコメ的な部分とそうでない生々しい部分のバランスが非常によく取れていて、そこから生まれる「現実的」な物語が素晴らしいのです。

(前略)
大河のことを序盤はそこらに良く居る社会不適合者系ヒロインだなー、と思いながら観ていたら、以外にまともな人で衝撃を受ける俺が。
実乃梨のやりとりを見て「こいつ、きちんと友人が居る!!(しかもその友人相手にはしごくまともな態度)」というファンの人に刺されそうな驚き方をしてました。
社会不適合者は社会不適合者でも、地に足の付いたそれとでも言いましょうか。自分で書いていて意味がわからなくなってきたけれど、こうとしか表現しようがない。

「とらドラ!」1〜19話 - 偏読日記@はてな

アニメ版の1〜19話の感想記事で書いたこの記述、読み返すと本当に酷いことを言っています。しかし俺が「とらドラ!」をこんなにも好きなのは、こういった根っこの所で非常に地に足の付いた部分。

どこにでもありそうな普通の高校の、同じクラスの友人グループの中で、些細なことで喜んで落ち込んで悲しんで。
引いたところから上から目線で眺めたら一笑に付されてしまうような、憧れ混じりの若い恋心に振り回されて。
表面だけ眺めたらいかにもラノベ的、ラブコメ的なキャラクター達も、内面に一本芯が通っているので見た目の行動の奇矯さが「物語」を疎外しないのです。


……それにしても、言いたいことがあまりにもありすぎて記事にならないや。どんな本でも読むときには気になった部分に付箋を貼る習慣のある俺が、「とらドラ!」でもそれを行った結果ごらんのありさまだよ!!
アニメを1〜19話まで一気に観たので、小説も同じだけ一気に読んでから感想を書こうと思ったらこの始末。最初から1冊ずつ短くても良いから感想記事を書いていれば良かった気もします。



それにしても、感想記事を書き上げるまでは8巻以降を読まない!! と心に決めたまま数日が経ち、気がつけば来週はアニメ版の最終回。
アニメ版と小説版のどちらで先に完結を迎えるか悩んだのもこれで解決だね!!



余談その1 ヒロイン3人の見た目について
















a_park ラノベイラスト・コミック版・アニメで三者三様なとらドラ!のキャラクターデザインだけど、大河はあまりブレがない印象がある / 一番差を感じるのはあみちゃん  ヤス絵の亜美は本文の超絶美少女っぷりに全く追いついてない気がする link
a_park ラノベイラストの大河、コミック版の亜美、アニメの実乃梨 俺にはこれが一番それぞれのキャラクターにあったデザインに思える / コミック版のあみちゃんは実に良いモデル美人だし、みのりんは止め絵でなく動いて初めて魅力の判るタイプ link

Twitterでメディアごとのキャラクターデザインの差異について論じたPost 
大河についても捕捉しておくと、コミック版の大河は可愛らしさがかなり前面に押し出されたデザインであり、アニメ版は動きがあるからこその華奢さと荒っぽい部分のミスマッチがまた魅力を引き出しています。
でも、ラノベ挿絵が一番可愛らしさと牙(と、その裏の脆さ)を併せもつ彼女のメンタリティにふさわしい絵柄なのではないかと思っています。


余談その2 ファッション・メイク描写について

女の子の可愛らしさ、美しさの表現の一環としてファッション描写を詳細に行う作品は数あれど、「とらドラ!」のファッション描写は妙に身に付いた感があるのですよね。服装を外から見たものとしてただ描くのではなく、身体を持った人間が着る「服」として描いているとでも言うか。
あと、作中の女の子達がみんなきちんと化粧をしているのが小説版を読んで最初とても驚いたところ。もちろん女子高生のメイクですからたいしたものではないにせよ、そう言った描写が入ると一気に生々しい「人間」になるようで思わず読んでいてどぎまぎしていました。