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偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

宮城の実家で津波の後片付けをしてきた

ゴールデンウィークの前半は津波をかぶった実家の片付けのためで帰省していました。そこら中についた泥汚れを掃除したり、水に沈んだものを片付けを手伝ったりで久しぶりの肉体労働。
とはいえ、電気・水道・ガス共に問題なく使え、北部の冠水しなかった地域まで少し足を伸ばせば各種店舗もほとんど営業を再開しており、報道を賑わす「被災地」あたり一面に瓦礫だけが広がる三陸の市町村に比べればかなり被害は軽い方です。

街を歩いていると、なぜその場所に車が!? という困惑を覚えることしきりでした。

そして自転車で両親から頼まれた買い物をこなすついでに(車は当然海水に浸かって廃車です)、実家から少し南に足を伸ばしたら恐ろしい光景が広がっていました。
多賀城の東には七ヶ浜町の半島があるため津波は南から市街へやってきており、南下するほど被害が大きくなっていきます。
多賀城市宮内地区(Googleマップへのリンク)。市内で最も被害の大きかったところで、海からおよそ1kmの地点です。

路面は泥で汚れそこかしこに撤去されない車が転がったりしていても、道路を車や人が行き来して街が「生きている」実家の周辺からたった数百メートル南下しただけでここまで酷いことになっているのは衝撃でした。
野鳥の声、車のエンジン音、各種生活雑音といった人間が暮らしている街で聞こえる様々な背景音がすべてかき消え、いっさい音のしない廃墟の風景はゴーストタウンそのもの。
あまりにも雰囲気が異常で本当に怖く、5分くらいですぐにその場を立ち去りました。



実家から一番近い神社であり、毎年正月の帰省の際には年明けと同時に夜中に初詣に訪れていた宮内地区の八幡神社
鳥居も塀も何もかもが流れてしまったなか、不思議と綺麗に残った社殿には真新しい注連縄と幟、賽銭箱が用意されているのを見たらお参りせずにはいられませんでした。

往時の八幡神社の姿を残した記事はこちら。
多賀城市/八幡神社 - ひーさんの散歩道


今年の正月に帰省した際に俺の実家の近所の風景が異能バトルの舞台過ぎて困る - 偏読日記@はてなで写真を撮った場所を訪れたら、やはりここも風景が変わっていました。

正月に撮影して、「〜異能バトルの舞台すぎて困る」で使った写真。


5/1撮影。どこから流れてきたのか皆目見当のつかないフォークリフトがぽつりと放置され、いちど全部流れてから立て直したので電線のルートが変わっています。

2本立っていた高圧線鉄塔の片方は地震と津波で傾いたため撤去されていました。

この場所の震災直後の3/19時点での写真はこちら。
多賀城 / Tagajo - 仙台港 - Kazunori gallery
まさかこんな事になるとは……

とにかく記憶の中にある街の風景と現実の食い違いがいちじるしく、「なぜこんな目に合わなくちゃいけないんだ!」と叫びたい気分でしたよ。いまもこの記事を書きながら写真を見ていたらいろいろ思い出されてきてお腹が痛くなってきた。