偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

1日1枚のトレスで萌え絵がベジェ曲線の集合に見える病気が治った!!(※個人の感想です)

あの夏、俺は萌え絵でゲシュタルト崩壊した - 偏読日記@はてな

(前略)
「萌え絵自動生成」を目指した無駄な努力が俺に残したもの、それはどんな萌え絵を見ても座標点とそれを結ぶ曲線の集まりにしか見えなくなったと言う最悪の症状でした。
甘く見てはいけませんよ? とらのあなの同人誌コーナーに足を踏み入れたら、周りに並ぶ可愛い萌え絵表紙全てが無機質な曲線の集合としてしか捉えられなくなって逃げ出したのはとても嫌な思い出です。

(中略)

そう言った解釈を無しに素直に「萌え絵」を観ることが出来るようになるまで一月ほどかかった覚えがあります。意図してなんとか押さえ込んではいるものの、ふとしたきっかけに今でもこの症状はたまにフラッシュバックしますね。

あの夏、俺は萌え絵でゲシュタルト崩壊した - 偏読日記@はてな

ここで取り上げたあの2007年の夏からいままで4年強。
その間ずっと俺は、まじまじと見つめると危うく上記の症状が再発しそうになるので萌え絵の女の子の目を長いあいだ直視できないという問題を抱えていました。シャイとかそういうレベルじゃない。相手は絵だ。
心底から無邪気に楽しめない状態を脱する手はずも見つからず、もうこれと一生付き合わなければいけないのか……とたまに悲しくなっていました。


が、今年になって唐突に光が見えてきまして、その解決法と言えば

萌え絵をひたすらをトレス(≠模写)していたら治った!! 治ったよ!!


昨年末になんだか工作したい気分になって不要の電気スタンドを解体してトレス台を自作したんですよ。

(総材料費600円くらいの超格安で作れた)
作ったのなら活用しようと思い、Tumblrやpixivで見つけてきた絵を印刷しては毎日1枚トレスしていました。そうしたらいつの間にか前述の変な症状が治り、長いあいだ萌え絵を見つめていても問題なく楽しめるようになりました。
なぜその線がそこにあるのか理解できるようになったというのが今の俺の感覚を表すのに一番近い言葉だと思います。頭おかしくなって単なるばらばらの点と線の集合に分解されていたのが、手を動かして描き写すことにより人の顔として再統合されたとでも言うか。
萌え絵が実際の人体とは相当にかけ離れデフォルメされたものであろうがそこには「人間の顔」として認識できるための成分はきちんと含まれているはずなのです。きっと前の俺の陥った混乱はその成分すら判らなくなっていたことによるもの。
相変わらず線の集合のような感覚は残っているものの、今はその成分を抽出して理解するすべを再び習得した感があります。

この記事を書くにあたり、本当に自分は「治った」のか試してみようと書店のラノベコーナーにおもむいて平台に並んだ新刊たちをしばらく見つめてきましたがまったく問題なし。むしろ楽しくなってくるくらい。
プロのイラストレーターの手によるラノベの表紙なんかは流石にどれも上手く、見ていて線が気持ちいいのです。さすが激しい競争の中で腕を磨いたイラストレイターの手によって描かれ、商品として整えられたものは別格です。


このツイートをしたときにはまだ今回の記事で書いた治し方に気づいておらず、多分に強がりも含んだ発言でしたけれど今は違うよ。俺はあの地獄から戻ってきた。