第7師団創隊59周年・東千歳駐屯地創立60周年記念行事
日本で唯一の機甲師団として名高い陸上自衛隊第7師団。この第7師団の記念行事が行われるとの報に接し、せっかく北海道に住んでいるのに観に行かない手は無い、ということで見物に言ってきました。
……実は去年も同じ行事に行ったものの、寝坊して遅れてしまい装備品展示しか見られなかったんですよね。
観閲行進
観閲行進開始から10分ほど遅れて会場に到着。ものすごい人出のなか、うまい具合に会場を見渡せる場所に潜り込むことが出来ました。
アンテナ付き高機動車
第7師団全体での観閲行進なので、普段の駐屯地ではまず見られない通信・施設・補給などの部隊車両が集団で行進しているところを見られたのは新鮮でした。通信隊のアンテナ付き車両の行進なんてここで初めて見ましたよ。
99式自走榴弾砲
これまでせいぜい数両単位、下手すると一両単位でしか見たことの無かったこの辺りの車両も集団でやってきます。車高が高く、レーダーや機関砲などディティールの豊富な87式高射機関砲が集団でやってくるのはかなり強烈なものがありました。
おなじみ90式戦車。もうこれは文章で説明するよりも写真と動画から感じて欲しいですね。
エンジン音と排気煙が他の車両と違うので、人混みの向こうからでも「戦車が来た」というのはすぐわかるんですよね。それくらい違う。
観閲行進後の90式戦車は会場の向こう側を猛スピードで走って戻っていきました。
訓練展示
観閲行進が終わった後は訓練展示に移ります。
戦略機動をイメージということで、警務隊の高機動車に先導されてトラック輸送される走行車両たち。珍しいものを見ました。
砂埃を上げながらやってくる90式戦車。
小山の影で待機する90式戦車。
同じく砂埃を上げながらやってきた87式自走高射機関砲が急停止します。
99式自走榴弾砲の空砲射撃。
敵と遭遇した(想定の)90式戦車が後退してきます。後進では無く、砲塔だけを後ろに向けた状態で走ってくるのが意外でした。
OH-1の曲芸飛行。あわや宙返りか? と思うくらいまで急角度で上昇してくれました。
92式地雷原処理車の実弾射撃。飛翔速度がとても遅いので写真が撮りやすかったです。
その後、オートバイや偵察警戒車による偵察や特科の射撃などを挟み、最後の突撃へ移ります。
横一列に並んだ90式戦車の後ろを、これまた沢山の89式装甲戦闘車が付いてくるラストの突撃はとても見応えがありました。これを見るために来たんだよ。
装備品展示&東千歳駐屯地史料館
観閲行進と訓練展示を見終わった後は駐屯地の厚生センターで昼食をとり、装備品展示を見て回りました。
87式偵察警戒車の砲塔に見慣れないものがあり尋ねてみたところ、対空射撃用の照準具だとか。あまりに簡易すぎてこれで役に立つのか不安になってしまいます。説明してくれた自衛官の方も実際に使用したことは無いとのことでした(とりあえず有ったので付けてきた、とか)
次に向かったのは敷地の外れにある東千歳駐屯地史料館。
史料館といいつつやたらと戦車模型の展示が多く、運営側に模型趣味の人が居るのかと思ってしまいます。自衛隊のみならず世界各国の様々な時代の戦車模型が並んでるんですよね。東千歳駐屯地とも自衛隊とも関係ないような……
戦車模型の他に、過去の日本が経験した戦車にまつわる戦場を再現したジオラマも展示してありました。
太平洋戦争中のサイパン島における戦車第九連隊の夜襲
第二次ノモンハン事件における第一戦車団安岡支隊の攻撃
昭和二十年八月十八日の戦車第十一連隊による占守島の戦い
砲弾破片の突き刺さった手帳。これを持っていた人は無事だったんでしょうか……?
ガールズ&パンツァーのサイン色紙とイラスト。まさかこんな所で遭遇するとは。
90式戦車の走っているところのみならず実弾射撃までも以前に総合火力演習で見たことがあり、いまさら東千歳駐屯地の行事をみるまでもないかもしれない、という思いが多少ありました。しかし、実際に観閲行進と訓練展示を目にしてみると大違い。
とにかく数が揃っていて会場が広いので別の感慨がありますね。また当日は良く晴れていた結果として会場の地面が乾燥しており、装甲車両が走り回るたびに猛烈な砂埃が立つのが迫力を増していました。