偏読日記@はてな

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A君(17)の戦争 9  われらがすばらしきとき

4829117478A君(17)の戦争9 われらがすばらしきとき
豪屋 大介
富士見書房 2006-01-20

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というわけで家で静養(ひきこもり)中に読破。
7巻からずっと本土決戦やってましたが、ついに首都攻防戦にまで突入。
相変わらずまったくもって容赦の無い戦闘描写はラノベ架空戦記の名がふさわしいですが、それにともない戦争以外の部分が減ってしまったのは少々残念です。
あの、ラノベの「お約束」を逆手に取ったような歪んだ(笑)人物描写は文句なしにこのシリーズの魅力の一つでしょうからね。


しかし戦争描写が増えたとは言え、奇策でもって大逆転と言った方向に走らずに敵味方ともにそれぞれ優れた人物として描き、腹の読みあいの結果としての勝敗を描いているのは流石でした。


あと、地の文で著者の政治的主張が繰り広げられるのはいつもの事なのでもう気にしませんけど、さすがにガチでコソボ紛争ネタを持ってきたのにはびっくりでした。
いや言いたい事を説明するためのネタとしてもってこいなのは確かですが、はっきりコソボと明言するのは大丈夫なんでしょうかね?