「知りたいことがよくわかる」(帯より)って…
ラノベばかり読んでいるおかげで欠乏してきたミリタリ分補給のため図書館へ。
あの図書館は戦史叢書がほぼ全巻揃っているのは当然として、それを地下書庫に入れないで開架の棚に並べている(正直誰が借りるんだろうといつも思います)くらい軍事本に関して気合の入ったところなのでいろいろ借りれて大満足でした。
大日本絵画とかあの辺りから出ている戦史系ハードカバーは1冊4000円オーバーが普通という恐ろしい世界なので、貧乏学生にとっては図書館は大きな助けですよ。
いくら数を売れるジャンルではないからといってあの価格設定は頭おかしいです。
そして更に何か良い本が無いか探していると、お堅いハードカバーの中にとんでもない本を発見。
「今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしいミサイルの本」
…なんでしょうこの扱っている内容と表紙との強烈なギャップは。
とくに専門家の方の方でなくても理解できます(表紙より)と言われても、わざわざミサイルの仕組みを理解したいと思う人はこんなシリーズを手に取らないと思うんですけど。
案の定シリーズの中でも一つだけ強烈に浮いてます。
表紙でいきなり「専門家の方の方」なんて誤字をかましてくれていますが中身も実に微妙。
複合装甲とERAを混同しているかのような記述が気になりました。
まだ巷に溢れる萌えミリタリ本のほうがターゲットとなる層を絞れている分商売として成り立っている気がしますね。
この能天気さ(表紙以外に中のイラストも凄い)はもはやギャグの域。
著者の方の名前で検索してみると火薬学会に参加したりしている本物のミサイル技術者のようなので、きっと「専門分野で何か書いてください」と出版社から言われてその通り自分の専門を発揮してしまっただけなんでしょうけどね…