偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

樹海人魚

樹海人魚 (ガガガ文庫)

樹海人魚 (ガガガ文庫)


こ、これが噂に聞く中村九郎の文章っ!!


「ロクメンダイス」「黒白キューピッド」の色々な意味での「ヤバさ」は伝え聞いていましたけど、著者名を覚えていなかったのでこの「樹海人魚」が同じ中村九郎のものだとは知らずに買った俺。


や、これは確かに話題になるわ。
ストーリーとかそれ以前に文章が読みにくすぎて辛かったです。
序盤十数ページで何が起こっているかさっぱり判らないというのは本当に凄いと思いますよ。

一応そこそこの量の本を読んできた身として読解力には自信があったんですが、こいつで粉々に打ち砕かれました。
ホントわけわかんないよ…… 俺が悪いの?


そして一番驚いたのは、なんとか読み通してたどり着いたあとがきが本編のさらに上を行く超言語だったこと。
素であんな文章書けるというのはある種の才能かもしれません。俺は今後読みたいとはあまり思いませんが。

で、「樹海人魚」であまりに消耗してしまったので同じ「樹海」つながりで「樹海戦線」読み始めたら、面白かった頃のS・ハンター作品を思い出させるような導入で良作の予感。
というか翻訳小説のほうがまだまともに思える「樹海人魚」の日本語っていったい何なんだろう。

樹海戦線 (ハヤカワ文庫NV)

樹海戦線 (ハヤカワ文庫NV)