偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

俺はこれから先、何度こうやって見送るのだろう

俺の巡回先の読書系・SF系Blogのことごとくが言及し、界隈では相当なニュースになっているので皆さんもう知っていることでしょうけど、SF作家の伊藤計劃氏(id:Projectitoh)が3月22日に亡くなっていたとのこと。

淡々と、飄々としながら、それで居て描かれるのは最高に強烈なディストピアというその作風にはとても惚れ込んでいました。「虐殺機関」「ハーモニー」と読んで、次はいったいどんな「世界」を見せてくれるのだろうと楽しみにしていたものです。


でも。もう、どんなに待とうと、氏の「新しい」物語は読めない。


二回りほど上のオタクの知り合い達が、作家/漫画家/声優etc……の訃報に触れて悲嘆に暮れていたときに感じていたであろう気持ち。それが今まさに自分のこととして理解できるようになったとでもいいましょうか。

俺がこういった訃報に触れるのは、今回が全くの初めてです。しかし当然の摂理として人はいつか世を去ってしまうもの。
俺がこのままオタとして長じていけば、きっと十代・二十代の頃に好きだった人達をこれから先、何度も何度も何度も、こうやって見送っていくのだと言うことを唐突に悟り、寂しさ悲しさの入り交じった妙な気分です。



病院から宣伝です - 伊藤計劃:第弐位相

なにせ病院で生活しているのでネタが自分のことしかないのです。じゃあ書くなよ。白血球が200切って絶賛隔離中だし。まったくイーモバイル様々ですな。退院したら入院までにぎりぎり「ワールド・オブ・ライズ」が観られるかなあ。ダークナイトとか、カジノロワイヤル特別版とか、買う物はいろいろあるけど。

病院から宣伝です - 伊藤計劃:第弐位相

伊藤計劃氏のBlogでの「ハーモニー」告知記事。
テクノロジーの進歩により人類が全ての病気を根絶した世界を描く本作が遺作になってしまったなんて、つくづく皮肉にもほどがある。

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)