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偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

人類は衰退しました

感想

人類は衰退しました (ガガガ文庫)

人類は衰退しました (ガガガ文庫)

わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は”妖精さん”のものだったりします。
平均身長10センチで3頭身、高い知能を持ち、お菓子が大好きな妖精さんたち。わたしは、そんな妖精さんと人との間を取り持つ重要な職、国際公務員の”調停官”となり、故郷のクスノキの里に帰ってきました。祖父の年齢でも現役でできる仕事なのだから、さぞや楽なのだろうとこの職を選んだわたしは、さっそく妖精さんたちに挨拶に出向いたのですが……。

Amazon.co.jp: 人類は衰退しました (ガガガ文庫): 田中 ロミオ, 山崎 透: 本

これはじつによいSFですね。(「サイエンスフィクション」でなく「すこしふしぎ」のほうで)


田中ロミオというと、エロゲライターとしての作品である「家族計画」「CROSS†CHANNEL」「最果てのイマ」辺り作品での会話の妙で知られていますが今作でもそれは健在です。


とにかく「妖精さん」と主人公のお馬鹿な掛け合いが素晴らしすぎる。
馬鹿テキストを書くというのは、ただ奇抜な行動やアホな台詞を言わせればいいというものではありません。
むしろ普通の文章を書くよりも単語の選択や会話の流れに気を配らなければならないのが質の高い馬鹿テキストを書くのに必要なこと。
そういう点ではゲーム時代からですがこの人は本当に巧いなあと思います。


人類衰退の理由や妖精さんの正体、結局一度も登場しなかった主人公の同僚など未回収の伏線はかなり残っているので、続刊が出てくれることを期待。