偏読日記@はてな

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謎解きを通じて脳を最適化される快感 - 「だらよ3」プレイ再開

今日の購入物(Amazonから到着) - 偏読日記@はてな


去年の7月27日、この日記と共に購入しプレイ開始した『そう、あたしたちはこんなにも理不尽な世界に生きているのだらよ3 ※この世界で2の発売予定はありません。』(以下「だらよ3」表記)


最初の数日間は時折謎解きで詰まりつつも何とか進められていたものの、08年8月初等の時点で完全に手詰まりに陥ってしまい全く進めることが出来なくなっていました。
そして、どんなに試行錯誤をしても物語を進行させる事が出来なくなり、一休みのつもりで他の事をやり出せばプレイ再開がおっくうに。気がつけばそのまま10ヶ月近く中断したままになっていました。
何もなければ、「だらよ3」もこうして中断したまま忘れ去った幾つかのゲームと同じ末路をたどっていたでしょう。


だが、そんな俺にもう一度プレイするモチベーションを与えてくれた記事がありました。
ゲームである奇跡、ゲームである悲劇 - ロストカラーズレビュー - - sixtysevenの日記

なんだよこの糞ゲー、どうしろと。何がしたいんだと。もう知らねえYO!と思って投げたあとでそしてどう進めるべきか分かったときのあの快感。そんなのありかよ!とか、なんでこんなことに気づかねえんだよという自分への怒り。

もうたまらんです。楽しすぎです。ドMです。

驚きました。

テキスト型のADVがここまでゲームっぽくなるんだということに。
(中略)
本作はADVの中に見事にゲームとしての要素が溶け込んでいます。読んでいないと、見ていないと、聞いていないとクリアできません。ADVの要素をフル活用して、ゲームとして作品を構築しています。

是非プレイしてみてください。自力で進めてください。そして悩んでください。

クリックしてれば終わるはずのテキスト型のADVで「詰まる」というおそらく大半の人にとっては経験の無いであろう苦しみをtwitterにでもなんでも、垂れ流してください。

ゲームである奇跡、ゲームである悲劇 - ロストカラーズレビュー - - sixtysevenの日記

id:sixtyseven氏による「ロストカラーズ」のレビュー。「だらよ3」と同じく自転車創業より発売されている本作について純粋にその内容を称え「解く楽しみ/解ける快感」を語るこの記事が、俺の心に火をつけてくれました。
「だらよ3」以外の自転車創業作品を全てプレイし、毎回ほぼ完全に自力で解いてきたのにここであきらめてどうするんだと。


そう思ったのが4月の半ばで、諸事情があって遅れましたが先週から「だらよ3」のプレイを再開。
せっかくの機会だと言う事でシステム・シナリオをアップデートして一番最初からプレイする事にしました。流石に一度経験しているだけあり、昨年に詰まった箇所まで全く迷うことなく最短ルートを通って3時間で到達。
が、ここで多少の恐怖がありました。どうせまた詰まるのだろうと。


しかし、ちょっとした発想の転換により昨年に詰まったポイントを5分で突破し、その後も4個目の爆弾解体まで(「だらよ3」は街中に仕掛けられた爆弾をヒロインと二人で探索して解体するゲームです)引っかかることなく到達。まさかここまでスムーズに行くとは思ってもみませんでした。
プレイしていると次第に頭が自転車創業ゲー向けに最適化されていくのが自分でも良く判ります。適切なポイントで適切なキーワードを主人公に「思い出させる」事によって進行する本作では、キーワードの選択と使う場面が非常に重要になりますが、そこで天啓のごとく「気づき」がやってくるのです。
最適化された頭で見ればあまりにもあからさまでバレバレの謎解きのヒント達も、普段の目で見ると単なるノイズのごとし。
そんなヒントに「気づけるようになる/気づいて謎を解ける」快感が、ただテキストを及んでお話を進めるだけでない新しいテキストADVの魅力を本作を含む自転車創業のゲームに与えているのだと俺は思います。


そして現在の「だらよ3」進行状況と言えば、最後の謎解きの直前辺りで詰まっているところ。
こういうときに考え込んでも埒があかない上に闇雲にプレイしても無駄だというのは昨年の経験で判っているので、いったん落ち着いて既読テキストをゆっくり読み返してみようと思います。クリアしたらレビュー記事をもう一度きちんと書く予定。



そう、あたしたちはこんなにも理不尽な世界に生きているのだらよ
そう、あたしたちはこんなにも理不尽な世界に生きているのだらよ


そう、あたしたちはこんなにも理不尽な世界に生きているのだらよ3 ※この世界で2の発売予定はありません。
そう、あたしたちはこんなにも理不尽な世界に生きているのだらよ3 ※この世界で2の発売予定はありません。


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