偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

艦これオンリー同人誌即売会 in 大湊 - 砲雷撃戦よーい!十九戦目 参加レポ

2015-10-11 11.43.40


2014年4月、2014年10月の開催に引き続き3回目の開催となった大湊での艦これオンリー即売会へ参加してきました。
八戸にフェリーで上陸して北上して参加した2014年4月とは異なり、今回は青函トンネル経由で本州に渡る0泊3日の強行軍です。

本州の滞在時間が24時間ないくらいのあっという間の参加でしたが、中々に濃厚な体験が出来て楽しかったので簡単に参加レポをまとめてみました。

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2011年寄稿の「恋ではなく ―― It's not love, but so where near.」論 全文公開しました


「色恋ばかりが、人生じゃない」 - 『恋ではなく―― It's not love, but so where near.』論



2011年発行の恋愛ゲーム総合論集に寄稿した、「恋ではなく ―― It's not love, but so where near.」論を、完売と今後の再版の予定が無いとのことで一般公開しました。
俺がずっとファンとしてゲーム・小説を追いかけている早狩武志の、ある種の集大成であるゲーム「恋ではなく」について思うところをまとめています。

以前に公開している早狩武志論(早狩武志論 「うまくいくばかりが、恋じゃない」)と併せて読むのを推奨です。

君は「彼女の物語」を目撃する──「Her Story」 感想

In 1994 a British woman is interviewed seven times
about her missing husband. This is her story.


(1994年、あるイギリス人の女性が行方不明の彼女の夫について7回の事情聴取を受けた。これは彼女の物語である

A Video Game About a Woman Talking to the Police - HER STORY

「答えが全て既に揃っている」推理ゲーム

ゲームを起動すると現れるのは古めかしいデスクトップを模した画面。
プレイヤーのすることはこの画面からデータベースにキーワードを入力し、ヒットした事情聴取の記録動画を再生していくことだけ。



デフォルトで検索キーワードにされている「MURDER(殺人)」で検索すると4件動画がヒットします。ひとつを選んで再生すると事情聴取の動画が流れ、事情聴取されている「彼女」の言葉は書き起こしされて動画の下部に表示されます。


事情聴取の記録動画は長くてもせいぜい2分弱、短いとたった数秒のみの一言で終わるものすらあり。ただでさえ断片的な上に、それぞれ話題の焦点の異なる7回の事情聴取の記録が入り交じっているので漫然と見ていてもまったく文脈がつかめません。
またキーワードによっては非常に多数の動画がヒットすることもありますが、コンピューターが古くデータベースが断片化しているので何件ヒットしようが頭から5件しか表示されません。

何が起きたのか、彼女はどうして事情聴取されているのか。
キーワード検索を繰り返し、断片的な証言を再生していくなかでプレイヤーはそれを理解していきます。

この各々のプレイヤーごとに異なる理解していく過程、どんなキーワードを選ぶかの試行錯誤 この体験それ自体が本作の面白い部分そのものなのです。
自分がプレイしていて、開始から3時間ほどで核心に迫る証言にたどり着いて断片的な動画たちに一本通った文脈を見いだせた瞬間の衝撃といったらもう。喜びと驚きのあまり軽く叫び声を上げてしまったくらいでした。
そこに至るまでの検索キーワードの推測は全て自分の「推理」によるものだったわけで。
そうやって証言の文脈がどんどん理解できるようになっていくあの感覚は相当な気持ちよさがありました。

例えば事情聴取のはじめに飲み物を勧められて「コーヒーを1杯」と話すだけで終わる証言動画。
こんなものですら、真相にある程度近づいた後だと非常に重要な意味を持ってきたりします。
具体的にこんな証言動画があると紹介することは、その動画から得られる検索キーワードを紹介することになり、すなわちそれは本作のネタバレであるので具体的なことを何も言えないのがもどかしいことこの上ないです。


本作を紹介する記事で「推理ゲーム」という言葉が使われているのにプレイを開始した当初は違和感を覚えていました。
答え=「彼女」の証言は既に全て得られており、プレイヤーはキーワード検索でデータベースからそれを引き出しているだけなのではと。

だがその思いはプレイするうちに塗り変わっていき、いまでは俺も本作を「推理ゲーム」だと胸を張って言えます。

キーワード検索→証言→証言から得たキーワードで検索→ …… と繰り返す過程は、擬似的に「彼女」に質問して会話して事情聴取をしていく過程を追体験しているのに他ならないのです。


そして、真相に迫れば迫るほど、事情聴取で話される内容そのものに心を打たれていく事になります。
まさにこれは「Her Story=彼女の物語」。”Story”には「身の上話」という意味もあると知って膝を打ちましたね。(storyの意味 - 英和辞典 Weblio辞書



証言動画が全て英語、キーワード検索も英語で行わなければならないのが大きな壁であるとは思いつつも、なかなか味わえない「推理体験」ができるゲームなので俺は全力でお勧めしたいです。とりあえず使われている単語はかなり平易だし、証言を聞き取れなくとも動画の下部に書き起こしが表示されるので辞書片手にプレイすればなんとかなる……はず。


プレイ当時の感想

夏の楽しみ 「メロン日本酒」のすすめ

数年前からずっと楽しんでTwitterに投稿していたものの、一度もきちんと記事にまとめたことが無かった「メロン日本酒」について、あらためて解説を書いてみることにしました。

~「メロン日本酒」製法


メロンと日本酒を用意します。
選ぶメロンは何でも良いです。日本酒も何でも良いです。

むしろそのまま食べて美味しい高級メロン、そのまま飲んで美味しい良い日本酒はこんな邪道に使わずに素直に楽しむことをオススメします。



メロンを半分に切ります。



半分に切ったメロンから種を取り除きます。


種を取り除いたあとに日本酒を注ぎます。
半分~すりきり一杯くらいが良いと思います。



出来上がり。
スプーンでメロンの果肉と日本酒を一緒にすくって食べます。おいしい。



ほら、こうして書いてみると簡単でしょう? 安売りメロンの消費法として最高なんですよこれ。
みなさんもこれを参考にぜひどうぞ。


~「メロン日本酒」Tips~

上記のように基本は非常にシンプルであるが故に、いろいろと発展のさせ甲斐のある飲み方でもあります。これまでの数年の追求で発見した各種のポイントを参考のため記しておきます。

  • どんなメロンでもだいたいOKだが、プリンスメロンやマクワウリ等の網目のないメロンはちょっと不向き
    • 逆に静岡クラウンメロンとか夜須エメラルドメロンとかそういうブランドメロンは最適(ただし高め)
    • メロン相場は例年5月中下旬から6月末までの期間と8月下旬から9月末頃までが底値付近。7月~8月中旬は質的には申し分ないがすこし高くなる傾向。これらの時期を大きく外れると、かなり高くなるのでメロン日本酒には不向き。
  • メロンを選ぶときは、ネットや紙袋をめくって全球見てみる(回転の悪いスーパーだと痛んでいる場合、ひどい場合は腐っていることもあるので)
  • 買ってきてすぐのメロンを使うより、追熟させたものの方がよりおいしい(ただし時間が掛かる)
    • 追熟はビニール袋に密閉するとスピードが早まるが、夏場はカビや腐敗のリスクもあるので程々に
    • 熟しすぎて見切り品になっているようなのを買ってくると手間が省ける
  • メロンはよく冷やすと"瓜臭さ"がなくなるので、より良い
    • 冷蔵庫に入れるとそれ以上追熟しなくなるので、メロン日本酒やる日の朝くらいに冷蔵庫に入れるので十分
  • 種をとるとき、ザルにあけて果汁をとっておき、後半の皮エリアの時に注ぐと満遍なく甘く楽しめる
  • 日本酒もなんでもいいとはいえ、純米以上(純米、特別純米純米吟醸純米大吟醸)ならなお良し。純米大吟醸はちともったいないかもだが。
    • 日本酒もよく冷やした方がいい
  • 日本酒の代わりにブランデーを入れてもいい
    • アルコール度数を下げるため、種を取ったあと氷を詰め込んでからブランデーを注ぐくらいでちょうど良し
  • ウィスキーはあまり合わない
  • 非常に酔いやすいのでチェイサーとしてコップ2杯分くらいの水を用意しておくべき
    • 対策をしていなかった最初の頃は急速に酔っ払って食べ終わる(飲み終わる)と同時に寝てしまうことが多発してました


(一部情報提供 @petro_vich 氏より ありがとうございます)

夏コミお疲れ様でした&通販のお知らせ

夏コミお疲れ様でした


夏コミお疲れ様でした!!



おかげさまで持ち込んだ新刊も既刊もほぼ完売となりました。当サークルに来ていただいたみなさまには毎度のことながら本当にありがとうございました。


今年も夏コミ1週間前の月曜日から上京していろいろ人と会ったり飲んだりで楽しい夏休みでした。7日間滞在していて細かく書いていくときりがないので写真の抜粋で雰囲気をつかんでもらえればと思います。









今回とくに心に残ったことと言えば、1日目の艦これエリアで(実質)無一文になったことですかね。


宣言


結果


孤独


あらかじめ両替していたお金を財布に移しておくのを忘れ、所持金がやや少ない状態で1日目東ホールのC~O列、端からホールひとつ分をずっと買って回っていたら比喩でなく所持金が消滅していました。自分の好きなジャンルのエリアのまっただ中での11時過ぎという最盛期のコミケ会場で無一文。あの孤独感、なかなか希有な体験でした。