「ライトノベルはヘタレ少年が可愛い女の子達から理由も無くモテモテな話ばっかり」を真剣に検証してみる
某所でのライトノベル・創作関連の議論の中で%タイトル%のような話題が出ていて、確かにそれは同意できるけれど実際に統計を取ると結果はどうなるのだろうと思う俺。
(ちなみに議論の本題はまた別のところにあるのでリンクはしません)
個人的な印象としても別に間違っているとは思わないのですが、やはりそれだけで語るのは何ですし。
そこで最初は今月の各ラノベレーベルの新刊を全調査、と行きたかったのですが流石に読んでいないものについて論評を行うのは不可能。
なのでまずは俺の蔵書で調査してみることにします。
また、「ライトノベルの定義」とかいった話に踏み込みだすと際限が無いので今回は俺がライトノベルだと認識したものがライトノベルという乱暴なくくりで行きます。ご了承ください。
現在俺が所持するライトノベルはシリーズ物を一冊に換算して数えると33冊(シリーズ)
これを「主人公に好意を抱いている女性キャラクターの数」で4カテゴリに分類してみます。
<カテゴリ1:恋愛なんてどうでもいいorそもそも異性キャラほとんど出てこない>
- 赤×ピンク
- ブルースカイ
- 人類は衰退しました
- 砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない
- 白い花の舞い散る時間
- 春待ちの姫君たち
- 楽園ヴァイオリン
- 盤上の四重奏
- 星のパイロットシリーズ(現在は「彗星狩り」のみ所持)
- 強救戦艦メデューシン
- クジラのソラ
- よくわかる現代魔法
このカテゴリに入ったのは結果的に全て女性主人公の作品でした。
「人類は衰退しました」はある意味「モテモテ」と言えばそうなんですが、一応対象は人間にとどめさせてください。
<カテゴリ2:好意を抱かれる相手が1人でも「モテモテ」って言うの?>
- ウィザーズ・ブレイン
- ハイウィング・ロストロール
- ヴィクトリアン・ローズ・テーラー(シリーズ1・2巻のみ所持)
キスとDO-JIN!- ある日、爆弾が落ちてきて
- 狼と香辛料
- All You Need Is Kill
- 春期限定いちごタルト事件
- 塩の街
- ガンパレード・マーチ(「山口防衛戦」のみ所持)
- サマー/タイム/トラベラー
「狼と香辛料」なんかは下手な多人数にモテモテ作品より破壊力がある気もしないでもないですが、数のみで判定すると決めた以上はそれにしたがってこのカテゴリへ。
<カテゴリ3:男1人女2人までは普通の範疇だと主張したい>
- 銃姫
- レジンキャストミルク
- 円環少女
- 樹海人魚
- 学園カゲキ(2巻)
- レギオンシリーズ
- GOSICKシリーズ(1巻のみ所持)
男1人女2人のいわゆる三角関係なお話たち。「レジンキャストミルク」は確かに女性キャラクターの数でいったらやたら多い、というより男が主人公以外はレギュラー1人なんですが主人公に対して好意を向けている人数で判断するとこのカテゴリになります。
あとは敵とか同僚とかそんな感じですしね。
この辺りになると分類がだいぶ難しくなってきます。
人によってはカテゴリ2や4と判断するものもあるかもしれません。
<カテゴリ4:3人以上からの好意は言い訳の効かない「モテモテ」ですよね>
もうどうやっても言い訳の効かない「モテモテ」状態にあるのはこの辺り。
や、ハルヒはここに分類していいのかだいぶ迷いましたけれど、ここ以外の何処に入れるかと問われればまた迷うわけで。
「好意を持っている」と判断していいよね?
結果としては「複数の女の子から好意」を「モテモテ」だと定義してカテゴリ3・4をその状態だとすると
12/33で約36%。
複数抜きで「主人公が女の子から好意を抱かれている」と定義しカテゴリ1以外を含めると22/33で66%。
余裕で7〜8割は「モテモテ」な作品だと予想していたのとは裏腹な結果が出てしまいました。
しかしここで考慮すべきなのは今回の発端となった意見の「ヘタレ主人公が沢山の可愛い女の子から〜」という部分。
俺は今回純粋に好意を寄せる人数のみで評価しましたけれど、「何故こいつが好かれるのか判らない」「さしたる理由も無く(人数の多寡は関係無しに)好意を寄せられるのか判らない」という、好意を受ける対象の主人公の人物造形に対する不満も冒頭の意見には含まれているように思えます。
そういった点を含め評価しなおすとまた違った結果が出てくるのかもしれません。
それ以前に俺の買うタイトルが偏っているという可能性も十分にありえることなので、ここは経験を積んだラノベ読みの皆様にも調査をしていただきたいところ。
「主人公がモテモテな話ばっかり」がどの程度真実なのか*1知りたくてたまりませんよ、今。
*1:完全に間違っているとは思いません