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偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

早狩武志のデビュー作を手に入れた!! - 「宇宙への帰還―SFアンソロジー」

宇宙(そら)への帰還―SFアンソロジー (KSS ENTERTAINMENT NOVELS)

これで現時点で入手可能な早狩武志の商業作品はすべて手に入れたぜ!!

早狩武志の小説家デビュー作「輝ける閉じた未来」目当てに購入。それにしても横山信義吉岡平森岡浩之佐藤大輔、谷甲州という発行当時(99年)すでにベテランから中堅であったそうそうたるメンバーの中に全くの新人の早狩武志が混じっているのが謎すぎる。どういう繋がりで参加しているのだろう。

さすがにこれだけのメンバーを揃えただけあって質は折り紙付き。特定のテーマに沿ったアンソロジーではなく「SF」というだけが共通点なのでかなり色々な方向性の話がまとめられています。はったりに満ちた語り口で読ませる吉岡平「ハウザーモンキー」、短編内短編×3で世界設定の話しかしていないのに読ませる佐藤大輔「晴れた日はイーグルにのって」が良かった。

そして早狩武志「輝ける閉じた未来」と言えば…… こういう話も書く人だったのね。俺はエロゲーシナリオライターとしての早狩武志を先に知ったので、現代日本の田舎町を舞台に若者達の錯綜した恋愛劇を書く人だというイメージが強くつきまとっていまして。
そういうところを離れ、恋愛要素抜きで直球のSFを書くとこういう方向に行ってしまうとは。やたら悲観的というか達観しているというか、人間に希望を持っているような最近の早狩武志ex.「恋ではなく」)とは真逆でかなり驚きました。
エロゲーシナリオライターの小説への進出がみられる昨今、早狩武志もまたこういうがちがちのSFをハヤカワあたりで出したりしないですかね。


ちなみに冒頭で「現時点で入手可能な」と但し書きを入れたのは今はなきSFオンラインで有料ダウンロード小説として公開されていた「ムーンシャイン――月光――」という早狩作品があと一つ残っているから。これさえ手に入れられれば「全作品を入手!!」と胸を張って言えるのに……