偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

「アホの子」が流行するためにたった一つ必要なもの

K氏の読む価値なし日記クラシック - メタテキスト
最終防衛ライン2 - アホの子萌えを考えてみた
敷居の先住民 - 「ヤンデレ」の次は「アホの子」?


次のヲタク界の流行は「アホの子」が来る、と言うのがここ最近はてなダイアリーの一部を含むネット上で話題になっている模様。

ヤンデレ」ですら未だ定着途中と言ってもいいくらいなのに、その次を予想するなんて鬼が笑うよと最初は思いました。
が、そこで思考停止してはつまらないという事で、「アホの子」が次代の萌えヲタ界を席巻する属性となるためには何が必要なのか考えてみました。

ちなみに定義論や、「何故萌えるか」に関してはそちらに踏み込むと際限が無いので割愛。上記記事の中で散々考察されていますし。



で、俺の出した流行するために必要なものの答え、それは


映像(動画)コンテンツ


誰か「アホの子」を象徴するキャラクターが発見・定義されるだけでは駄目なのです。
広く一般に普及するには、興味のなかった人に一瞬で「アホの子」の魅力や本質を理解させることの出来るコンテンツが必要なのです。
そしてその役目を果たすのに動画コンテンツ以上に適任なものは無いでしょう。


無論、この意見が極論と言われるのは承知の上。
しかしそれでも、映像の「広める力」には他のメディアを圧倒するだけのものがあると思うのです。


偏読日記@はてな - 萌え属性「ヤンデレ」関連の歴史をまとめてみた を書いていて実感しましたが、SchoolDaysの「鮮血の結末」を初めとするバッドエンドたちの動画、そしてSHUFFLE!19話の「空鍋」が地上波アニメとして放映されなかったら「ヤンデレ」はここまでメジャーになる事はなかったでしょう。
これらが無ければ、いまでもひっそりと2chやblogの片隅で同好の士の間でのみ語られるマイナー萌え属性であったはず。


それまで全く知識や興味を持っていなかった人にも、たった数分で強烈な印象を残し興味を抱かせることが「映像コンテンツ」には出来るのです。

「魅力を伝える」という事だけに関しては確かに文章でも絵でも他の手段で可能ですが、時間当たりの情報量と受容の容易さという点で動画に勝るものは無いと俺は考えています。


そしてYouTubeすら一般的でなかったSchoolDaysの頃とは違い、ニコニコ動画という動画そのもの+それに対する意見を共有するに最適な存在がある現在は、新しい「属性」を一挙に広めるのに最適な環境が既に用意されています。
自動生成の舌足らずな歌声に「アホの子」属性が付けられつつある初音ミクとニコ動の組み合わせは、まさに萌え属性「アホの子」の萌芽です。

発生と同時に「必要なもの」を得ているという意味では、既に「アホの子」萌えの未来は約束されているといっても過言では無いかもしれません。
初音ミク中心ボーカロイドonly event「THE VOC@LOiD M@STER」なんてのも開催が決まりましたし、これは本当に「来る」かもしれないね。


個人的には、こうやって新しい「萌え属性」の発見と消費のサイクルが加速していくばかりな風潮には少々寂しいものを感じていたりもします。
ヤンデレ」なんて2年くらいかかってようやくメジャーへの道を歩みだしたばかりなのに、もう「次の流行は?」なんて言われてるんだものなぁ。