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偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

レギオン―きみと僕らのいた世界

レギオン―きみと僕らのいた世界 (電撃文庫)

レギオン―きみと僕らのいた世界 (電撃文庫)


レギオン〈2〉きみと僕らのいた世界 (電撃文庫)

レギオン〈2〉きみと僕らのいた世界 (電撃文庫)

さようなら。
どこかで出会えたなら、懐かしい顔の一つでもして欲しい。
それはもう、きっと、おれがいま認識するおれ自身ではないのだろうけど。
それでも、あなたたちとの時間は、その積み重ねの記憶は、決して嘘じゃない。


ふとしたきっかけで親しくなったクラスメイトの矢島葵と、共通の趣味である読書を通じ惹かれ合っていく「ぼく」=風見徹

「異海」と呼ばれる謎の敵に侵略され、人類が滅亡の危機に瀕する世界で唯一「異海」に対抗できる存在として戦いに明け暮れる日々を送る「おれ」=トール・カザミ


平凡な高校生であった「ぼく」が何らかの異変があって「おれ」となり、二人のエピソードが交互に語られているだけだと序盤を読んでいる際には思うことでしょう。少なくとも俺はそうでした。

そして最終的には「ぼく」から「おれ」へ移り変わる際に何があったのかというのが物語の核心になるのか、と思えばその程度では済ましてくれず。


たしかに「ぼく」→「おれ」の転換は重要なポイントではありますが、単純な過去と未来なんてものではありません。
人の自我と記憶、「物語を書く」ということの意味といった電撃文庫から出ているとはとても思えないようなハードなネタが続きます。
最初から2冊で綺麗に終わるように構想されているため、1巻終わりの時点では全く話に決着が付いていません。
なので1巻読了時は心のもやもやが全く晴れず、これがまともに伏線を回収して終わるのかとかなり不安でしたが2巻に入るとその心配は雲散霧消。

平穏な仲に僅かに違和感の混じる「ぼく」の日常、未来の展望の見えないなかただひたすらに戦い続ける「おれ」の日々、そして「ぼく」のクラスメイトの矢島葵が執筆する物語。
これら3つが絡み合って最終的に一つの真実に至る2巻中盤以降の展開は素直に感心してしまいました。


ちなみに読み終わって真っ先に連想したのはEで始まって7で終わるタイトルの某ギャルゲ。
鏡見て「おまえは、誰だ?」とかほんとそれっぽいよね。


少々文章が重いので軽く読み流すというわけには行きませんけど、SFネタに苦手意識が無ければ一読をお薦めします。
いまなら2巻まで出てるんで一気に読み通すことも出来ますしね。


<参考感想リンク>
買おうと思ったのはこの辺を読んだからでした。


レギオン きみと僕らがいた世界 | まいじゃー推進委員会!
入院した、本でも読むか - 感想?しらねーよ、とりあえず読め


前者の「神林長平の書きそうな話」というのはまさに言い得て妙。