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偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

それぞれの生、それぞれの死 - 「ナルキッソス3  Die Dritte Welt」読了

Narcissu 3rd - Die Dritte welt


未読だった「小さなイリス」(片岡とも)「シーラスの高さへ」(酢燈ひびき)の2つを終わらせ、これにて「ナルキッソス3rd」を構成する全4編全て読了となりました。


なお、ごぉ・早狩武志担当パートについての感想は「ナルキッソス3  Die Dritte Welt」プレイ途中感想 - 偏読日記@はてな で書いていますのでこちらを参照ください。

「小さなイリス」(片岡とも

終始一貫して淡々と進行する物語に戸惑いを感じているうちに終わってしまった感がありました。片岡ともってこういう話を書く人だったのね……
「感動的」なお涙ちょうだいに走らずに、感情移入を意図的に避けているように思えました。扱っているのが殺人だというのもあるでしょうが、それだけでは片づけられないなんとも表現しがたいお話でした。
過去の片岡ともシナリオを読んでいると本作についても新しい発見があるなんてことをTwitterで多少聞きましたが、残念ながら過去作を1本も読んだ事のない俺にはさっぱりでした。その辺りを踏まえていれば何か違う風に見えたのだろうか……


「シーラスの高さへ」(酢橙ひびき)

中盤までひたすらだらだらと続くつまらないアイコン対談ブログのような、軽妙を装った退屈すぎる掛け合いに何度心が折れそうになったことか。とにかく読むのが辛く、いちどは投げ出して早狩武志の書いた「メサイア」を先にプレイしたくらいです。
しかしそれを乗り越えればその後は面白いというわけでもないのがまた辛い。題材とキャラクターに振り回され、きちんと物語を構築するところまで達せていないような印象を受けました。
自分にも他人にも嘘をつく事に慣れてしまった少女が一風変わった青年との出会いを通して本当の自分を取り戻す、と言う基本の流れ自体はとても興味を引かれるし、料理次第では恐ろしく面白いものになったと思うのですけれど……残念。

終末医療……平たく言えば難病/不治の病ネタを扱ってもライターによってこうも変わるのか / 実に正統派で優等生的なごぉ、趣味全開でわけわからん方向に突っ走ってるんだけど筆力と構成力で読ませる早狩武志、ありきたりの話から一歩ずらそうとして盛大に滑ってる酢橙ひびき ってとこかな

http://twitter.com/a_park/status/12057067463

片岡ともはほか3人と世界観からして違うので比較のしようがないというか、なんか立ってる地平が違う感じだった

http://twitter.com/a_park/status/12057140736

プレイ終了直後にTwitterに投稿した感想はこんな感じ。同じ世界観とテーマのもとでの競作のような形になったことで、それぞれライターの方向性の違いと上手さが浮き彫りになった感がありました。