偏読日記@はてな

本を読んだりゲームをしたり、インターネットの話をしたりします。小説も書きます。

Anker PowerCore II 20000を持って長距離移動&同人誌即売会参加してみた結果

大容量モバイルバッテリーAnker PowerCore II 20000を購入し、普段の外出の他に同人誌即売会へのサークル参加にともなう長距離移動でで使ってみました。 これによりモバイルバッテリーが最も必要とされる局面、長期間の自宅を離れての外出/旅行での使用感についてかなりの知見を得られたのでまとめてみることにしました。
「20000Ah」の容量の数字だけでは見えない実際の使用感を感じてもらえればと思います。
ちなみに使ってみた長距離移動の日程は以下とおり。

  • 5/3~5/8 広島←→東京 砲雷撃戦よーい!
  • 5/27~5/29 広島←→神戸 神戸かわさき造船これくしょん
  • 7/22~7/24 広島←→舞鶴 砲雷撃戦よーい!舞鶴
  • 8/10~8/16 広島←→東京 コミックマーケット92

とにかく大きい、重い

あらかじめ巨大だと覚悟の上で注文しても届いたときにはあまりの大きさと重さに驚きました。
長さ159×幅66×厚さ27(mm) 383g 百聞は一見にしかず、数字だけでは判りづらいので写真をどうぞ。

iPhone5と比較するとこれくらい。完全に片手に余るサイズで、一番近いイメージとしては大きめの羊羹。
約400gの重量も相当なモノで鞄に入れると明らかに少し重くなったのがわかります。

いつまで経ってもなくならない超大容量

しかし大きさ・重さに見合うだけの大容量はやはり素晴らしいものがありました。「iPhoneを7回充電可能」と宣伝しているのは伊達ではありません。
ノートPC、10インチタブレット(Nexus7 2013)、iPhone6sの3つを持ち歩いてこれらを充電しながら使って何も不自由しませんでした。
5月の神戸かわさき造船これくしょんにサークル参加した際、広島の自宅から高速バスで神戸に赴き観光と同人誌即売会へのサークル参加を兼ねて2泊3日の旅をこなしながら使っていても満タンから半分くらいまでしか使わず。
充電式モバイルバッテリーは充電が切れると単なる重りと化してしまう、というのがこれまで導入をためらっていた一番の理由でしたが20000Aの大容量がその心配を解消してくれました。
7月の砲雷撃戦舞鶴への参加にあたっても、広島→舞鶴の6時間近い高速バス移動+即売会当日にノートPC・iPhone6s・Nexus7の充電に使ってやっとフル充電から使い切るくらいでした。
8月のコミックマーケット92上京では忙しくて夜にホテルで再充電しないまま2日間フルに使い続けられました。

だいたい体感として1.5日~2日くらいは再充電無しで不安無く使い続けられるといったところ。この大容量からくる安心感は相当なものでした。

Anker PowerCore IIへの乗り換えによる軽量化

2010年にiPhone4を買ってスマートフォンを使うようになって以来、モバイル充電環境をどうするかはずっと悩みの種でした。

バッテリーが切れたときに「電気を金で買える」安心感を重視してずっと乾電池式充電器を使っていました。しかし乾電池式にはどうしても出力の低さが付きまとい、また1~2回のiPhoneフル充電で使い果たしてしまうくらいの容量しかありませんでした。
そのため結局は予備の乾電池をたくさん持ち歩く必要があり、多いときは合計で10本くらい単4乾電池を携帯していました。
そのあたりも含めて考えるとAnker PowerCore IIに乗り換えたのは荷物の軽量化・簡略化の意味でも大きかったです。

充電用ポート×2で2倍速充電して始めて真価を発揮

Anker PowerCore II 20000の特徴として充電用(入力)ポートが2個あり、USBケーブルを2本繋ぐと2倍速で充電が可能です。
活かすには2ポート以上を同時に出力できる充電器が必要になるのでバッテリー単体で出来ることではありませんが、この方法で2倍速充電をするとおよそ6~7時間程度で満タンになるため一晩で充電が終わります。

持ち運ぶ電子機器の多すぎる俺がAnker Powerport4で救われた話 - 偏読日記@はてな

逆に言えばこの2倍速充電なしにAnker PowerCore II 20000を使うのは宝の持ち腐れそのもので、こいつを使うなら2ポート以上の充電器は必須でしょう。6~7時間でフル充電というのは具体的な使用感としては夜中にホテルに帰ってきて睡眠中に充電して朝には満タンというやつ。
俺は先の4ポート充電器を予め持っていたから良いものの、2ポート以上の充電器を別途買わないと大容量故の充電の遅さをカバーできず真価が発揮できないのは見えない弱点でもありますね。

結論

しばらく使ってみた結論としては、

  • とにかく巨大で重いので覚悟が必要。
  • どれだけ使ってもさっぱりなくならない。2日間使い続けられるのは衝撃的。
  • ただし真価を発揮するには2ポート以上の充電器が不可欠
  • スマートフォン1台のみを充電するくらいにはだいぶオーバースペック、もっと軽く小さいモバイルバッテリーで良い
  • 複数(3台~)の電子機器を持ち歩いて使いまくるタイプの人にはとてもお勧め。

おおよそこんなところでしょうか。この使用感レポが買ってみようかと考えている方の役に立てば幸いです。

コミックマーケット92お疲れ様でした&今後の予定

コミックマーケット92おつかれさまでした

C92新刊 提督大井北上三角関係本「よりよき日々への追憶」 by 宇古木蒼 on pixiv

当サークルに来ていただいた皆さんには毎度のことながら本当にありがとうございます。 おかげさまで夏コミ新刊のコピー本は昼過ぎに完売しました。

今回も売り子は@akoyaさんにお願いしておりました。毎度たいへん助かっておりますので改めてこの場を借りて感謝の言葉を。
いつもいつも本当にありがとうございます。

夏コミ新刊はキンコーズで印刷しないと作れないので再版が難しく、ある程度時間が経ってからWeb公開かDL販売か何かしらの手段で当日来れなかった方にも手に取れる手段を用意しようと考えております。
2014年からずっと提督LOVE大井っちで書いてきて、今回はついに恋が成就しなかったパターンの話も書いたのでもう提督LOVE大井は一通りやりきった感がありますね…… そろそろ総集編を出して良いかもしれない。

通販について

夏コミ合わせで再版した秋雲先生本と、寄稿させてもらった@cvegrさんのところの秋雲先生小説合同がメロンブックスにて委託してもらっています。当日来れなかった方はこちらでどうぞ。

今後の予定

今後の同人誌即売会への参加予定は以下の通り。広島に転居した結果、やたら地元で艦これオンリーが開催されるので出られる即売会に全部出ようとしたらこれから年末までほぼ毎週何かにサークル参加している日程が完成してしまいました。どうすんだこれ。

  • 9/2 横須賀 主力オブ主力(夕雲型オンリー)
  • 9/17 呉(音戸) 瀬戸内海域進攻作戦7
  • 9/23 東京 砲雷撃戦よーい!
  • (10/8 福岡 文学フリマ福岡)
  • 10/22 大湊 砲雷撃戦よーい!
  • 11/5 呉(江田島) 砲雷撃戦よーい!
  • 11/19 広島 瀬戸内海域進攻作戦 特別遠征5
  • 11/26 東京 カゲロウスターズ(陽炎型オンリー)
  • 12/29 東京 コミックマーケット93 1日目

砲雷撃戦新刊秋雲先生本の再版/通販について & 砲雷撃戦よーい!お疲れ様でした

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題材がニッチすぎるのでいつもの半分くらいしか刷らなかったら開始1時間で完売してしまいました…… 同人作家秋雲先生の時代が来ているな。

新刊はメロンブックスにて委託しております。イベントに来れなかった方はこちらでどうぞ。
同人作家秋雲先生の相方になりたい人生だった(宇古木亭)

今後の予定

今後の参加イベントで確定しているのは以下の通りです。 砲雷撃戦新刊の秋雲先生本はこれらのイベントにも持ち込む予定です。(砲雷撃戦舞鶴は成人向けNGなので持ち込みません)

さようなら北海道、こんにちは広島

(職場の歓迎会で広島の洗礼を受ける俺の図)

さようなら北海道

2007年4月、就職にともなって愛知から北海道に転居してからちょうど10年。このままずっと北海道に住んでいるものと思っていたところで青天の霹靂のごとく降ってわいた諸事情により広島へと住所を移すことになりました。

こんにちは広島

広島市内すごい、深夜に車が走っている!! 北海道の山の中みたいな所に住んでいたのが広島に移ってきてようやく自覚できたところがあります。10年も住んでると慣れてきて自分が山の中にいるのが認識できなくなってくるんですね……

北海道では縦横無尽に乗り回せたのに広島では不自由が多くてその違いにだいぶ戸惑いました。この世に「渋滞」という現象が存在するのをすっかり忘れていましたよ…… 北海道の非札幌圏では停車するレベルの渋滞はめったに起きないので。
いろいろと試行錯誤し、近所の1~2kmくらいの距離までなら自転車で行ったほうが早いと気付いて最近は自転車を乗り回しています。広島市内はおおむね平たいので自転車が乗り回しやすくて良いですね。

いまのところ広島での生活に不自由はしておらず、むしろだいぶ都会になったので楽しんでいる部分はあります。具体的にどれくらい都会になったかというと最寄りのメロンブックスへの距離が北海道→広島で1/10になったくらい都会です。
おかげでいまいち生活のリズムがつかめていないところがあるものの、数年住んでいれば適応するだろうと思いそれほど不安は無いです。

唯一怖いのは北海道の気温に適応した身体が広島の夏に耐えられるのかですね…… もともと宮城育ちなので暑さは得意でなく、大学時代に愛知に5年住んでいた際も夏が来るたびに暑さがつらすぎたので。
既にこれを書いているいま北海道より広島が10℃くらい暑いので夏はどうなってしまうのか。こわい。

「ゲームの今  ゲーム業界を見通す18のキーワード」感想

それは、こと「ゲームについて語る」となると、明らかにゲームの現状を把握していない発言や、一方的(ないし極めて主観的)な見地からの発言が、急激に増大する傾向があるということだ。 興味深いことに、普段は冷静で、畑違いの分野について見解を示すにあたっては下調べを怠らない専門家たちが、ことゲームについて語りだした途端、十年以上前の状況を前提とした分析をしたり、実体がどこにもないブームについてその社会的背景を推測したりと、いわば「勇み足」を連発してしまう。 (中略) 個人的には、これはゲームが持つ、本質的な強さを示しているように思う。ゲームには、識者をして「たかがゲーム」と感じさせる、驚異的な間口の広さがあるのだ。 (「はじめに」より)

「今」の「ゲーム」について、ありとあらゆる角度から切り込んだまさに総合解説というべき本でした。

本書で取り上げられている『18のキーワード』は以下の通り。

  1. ゲームと流通
  2. クラウドファンディング
  3. モバイルゲーム
  4. ブラウザゲーム
  5. ゲームと広告
  6. 東南アジアのゲーム市場・産業
  7. 現実世界に置かれたゲーム
  8. 実況・配信文化
  9. シリアスゲーム・ゲーミフィケーション
  10. アカデミックテーマとしてのゲーム
  11. electronic sports:デジタルゲーム競技
  12. 自作文化
  13. バーチャルリアリティ
  14. モバイルゲームのデザインと技術
  15. ミドルウェアとゲームエンジン
  16. コンピュータグラフィックス
  17. ゲームサウンド
  18. バックエンド技術

これらは(1)ビジネス (2)カルチャー (3)テクノロジー の三つの分野から選ばれたキーワードたちです。

つまり、 - ゲームを売る(ビジネス) - ゲームで遊ぶ(カルチャー) - ゲームを作る(テクノロジー)

この三つの方向から「ゲーム」への関わり方を解説しています。つまりそれはありとあらゆる方向から網羅していると言って良く、ここまで幅広いのはなかなかないかと。 「今」ということで発行当時(2015年)の最新のトレンドを取り上げておりますが、2017年初頭のいまでもまだ十分に通用していると感じました。

とはいえ18項目も扱っているため各項に割いているページ数がやや少なく、あくまでも概説以上のものにはなっていません。 多少なりとも知っている分野については目新しいことがなく、退屈な部分もあります。例えばアマチュア製作の同人ゲームと周辺文化を扱った「自作文化」の項など、俺自身が(ゲームでなく小説ではあるにせよ)同人活動に親しんでいるおかげで所与のことばかりでした。 しかし逆にまったく知らないことばかりで読んで蒙を啓かれる項ももちろんあり、たとえば「ゲームサウンド」の項などは録音した効果音とBGMをタイミングに合わせて鳴らせばゲームサウンドなど用足りるだろうと思っていたところにはとても勉強になりました。 18項目すべてについて詳しいと自負できるなら本書を読む必要は無いでしょうが、そんな超人はまずいないでしょう。

ありとらゆる角度から「ゲーム」を切り取る範囲の広さは大したもので、(やや)浅く広いことに価値があると言って良いでしょう。 読めば読むほど「ゲーム」がどれほどに巨大な存在か思い知らされる本でした。