「魔法少女に戦争をさせる」のと「戦場に魔法少女を放り込む」の間の深く大きい溝
(前略)
コンラート・メマースSS 大尉は東部戦線で左腕を失って以来、SS魔法少女学校の教官として、このオーデル川のほとりに建つ奇妙な城で過ごしてきた。
帝国全土、開戦以降は占領地からも集まってきた素養のある少女達を、魔導兵として訓練するこの学校は、武装SSにおける有効な火力供給源の一つとして機能していた。
この城に集った少女達の白い肌や、輝かんばかりのその笑顔は、泥と砲声、そして夥しい数の死者達の間で過ごしてきた彼にとって、現実に存在することが信じられない幻のように写ったものだ。
彼女達は今、地に潜っている。
ゲオルギウスを待ちつつ - 武蔵野回廊 - 遁走義勇軍
かじかむ手に息を吐きかけながら、城の周囲に塹壕を掘り、木の枝を集めて偽装網を編んでいる。
ソ連軍の戦車部隊…赤いスチームローラー…に、その程度の小細工でどこまで立ち向かえるのかは分からない。だが撤退を禁じられ、最後の一兵まで戦うことを命ぜられた彼らにとって、それ以外に途は無かった。
(リンク先へ続く)
id:glireの人の「末期戦的魔法少女」作品が公開されてる!!
魔法少女防空戦隊 - 偏読日記@はてな に触発されたとのことですけど、そもそも俺があれを書こうと思ったのは武蔵野回廊 - 遁走義勇軍の一連の創作短編に影響されたから。
具体的にはこの辺りですか。
まさか本家の方に取り上げられてもらえるとは思いませんでした。
「SS魔法少女学校」という単語だけでご飯3杯はいける。というか奴らなら素でそういう事をやってそうです。
他にも俺のあの掌編に反応して「魔法少女防空戦隊」な話を書いてくれた人が居て、
辺りが有るのですが、しかしこちらはあくまでも「魔法少女に戦争をさせる」話。
俺や上で紹介した武蔵野回廊の「戦場に魔法少女を放り込む」話とは似ている様で何か決定的な差があるんですよね。
どちらが上とかそういう問題ではなく、方向性として決定的に。
……いや、恐らく一般に受け入れられ易いのは前者でしょうけど。後者はどうやっても物凄く悲惨な話になりそうですし。
そして空と陸がこれで揃ったのだから、あとは海軍ネタがあれば三軍揃うね、みたいなことをtwitterで呟いていたら「終戦のローレライ」が該当するのではと指摘されて納得。
確かに作中で「魔女」を自称していました。
おかげで空ではほうきに乗った魔女達が敵爆撃機を迎撃し、陸では対戦車魔法杖を抱えた少女達が塹壕で敵戦車を待ち構え、海では対潜哨戒機と駆逐艦に追い回される潜水艦の中で少女がソナー代わりの魔力探知をしている、という恐ろしい光景が俺の頭の中で展開されているんですが誰か止めて。
あと、これを書きながら俺の昔の記事を読み返していたら
個人としては常人を超越する能力を持ちながらも東部戦線ではソ連軍の物量に押し潰され、西部戦線では連合軍の制空権のもとで夜間しか行動できないとかそんな最貧部隊ノリのミリタリ魔法使いのお話を誰かが書いてくれたら最高なんですが。
ミリタリ魔法使い萌え - 偏読日記@はてな
これはあれか、自分で書けって事か。
半年前にこんな事を書いてました。予言かよ。