図書館に行くと、絶望に押しつぶされそうになる。
住んでいる町の図書館・隣の市の図書館・近所の大学図書館と利用者カードを3枚も持っているような人間なので図書館にはよく行くのですけど、館内で何を借りようか物色している際、時折強烈に湧き上がる感情があります。
それは、「世界にはこれほど多くの『本』がある」ということへの深い絶望。
この世にはこれほどに沢山の本があり、そして俺がいま居るこの図書館にあるものすらその表面を掠めるだけであること。更にこれから先の未来にも無数の「本」が世に生まれ、これまでと同じように「図書館」に収められていくということ。
そして、俺がこれからの一生を全て読書に費やしてもせいぜいが町の図書館の蔵書を全て読破する程度が限界で
、この膨大な「本」の世界のほんの上澄みにしか触れられないという事。
これらの気持ちがない交ぜになり、目の前に横たわる書棚とそこに並ぶ本たちの圧倒的な存在感に本当に押しつぶされそうな気持ちになることがあります。この種の印象は大規模書店でも多少は感じるのですが、やはり図書館に居る際の強烈さには及ぶべくもありません。これはやはり「知の集積場」としての性格から来るものなのでしょうかね。
速読を覚えれば良いなんて人も居るかもしれませんが、多少読むスピードが上がったところで「全ての本」に触れる事は不可能であるため根本的な解決策にはなりません。俺はどうしたらいいんだ。
が、前述の「絶望」はこんなにも多くの『これから読む本』が俺の前途に存在すると言うことの裏返しでもあり。そういう意味では単純に落ち込むのではなく、ある種の歓喜と一体になった不思議な感情ということでもあります。有り体に言うと図書館で本に囲まれているだけで何だかふわふわした幸せな気分になってくるという事ですね!!
……というわけで、この週末は今まで行ったことのなかった反対側の隣町の図書館に行って利用者カード作って来ようと思います。なに、住んでいる市の図書館・隣市の図書館・電車通学先の市の図書館・県立図書館・学校の図書室、と都合5箇所から借りていた高校時代の俺に比べればまだまだですよ。